シンセサイザー実践ステップ3

ドラム、ベース、コード、そしてメロディ。

この4つが曲に一番なくてはならない基盤になってるんですけど…

これにどういう風にしたらオカズを盛り込んでいけるのかというところなですが。

そこで考えて欲しいのは足りないものはなんなのかな?
ということです。

これを加えたらいい味出してくれるかな?
ということを考える必要があります。



■低音から高音までどこが足りてないのか考える

でも初心者だと高音とか低音の区別がつかない、もしくはわからないという人もいます。
そういう方はアナライザーという機能を使って何が足りないかを調べることができます。


これを使うことによって低音域はこのくらい、高音域はこのくらいって知らせてくれる機能なんです。

それを使ってどこが足りないかを視覚的に判斷することができます。

次にオカズを実際に加えていくんですが…

オカズってどう加えていいかわからない人が多いと思います。

大きく分けて3種類あります。

■アルペジオ系

アルペジオとは分散和音のことを示します。
コードの音を使って十六分音符にバラバラにするんですよ。3つずつ。



ありきたりと言えばありきたりなんですが、けっこう有効な手法なのではないだろうか、と私は思っています。

アルペジオのいいところは
リズムとコードを同時に補強してくれるんです。

この音色で注意して欲しいのは少し余韻が出る音にすることです。(好みにもよりますが…)

レゾナンス値(R値)を調整するといいようです。


そして次に加えたいエフェクトがリヴァーブです。
これは残響音を加え、やまびこのように音をくり返してくれます。そのタイミングなども自由に変えられます。

8分音符にすると8分音符で帰ってきて、十六分音符にするとより早いタイミングで返ってきます。

注意して欲しいのですが、これはグルーブに合わせることが大原則になっています。

これを合わせないとグルーブ感を失わせてしまうことになってしまいます。

ですからちょっとはみ出るくらいが丁度いいです。

初心者としてはガンガンかけて『ヒャッハー』ってしたいところなんですが、グルーブに合わせてください。

今回、私はどうしたかというと、ただのアルペジオではつまらないので、一部だけアルペジオにしたんですね。

本当に一部だけにすることで聴き手をハッとさせる、なんだろうこの音?っていう風に興味を持たせることを目的として作っています。


■アルペジオ系の合いの手

そして半拍あけて下に重ねます。
上が鳴ると下が呼応する感じに。
いわゆる手動ディレイをかけます。
多少音色は変えたりするのも効果的です。
(今回はカットオフを少しいじりました)

これはアルペジオ系を発展させた…いわゆる合いの手というものです。


■高音の部分をストリングスに担当

次ですが、何を加えるかというとストリングスを。
裏メロが欲しいかなぁ~と思いました。

PAD音は5つ入れてたんですが、3つくらいが丁度いいかな、と思いまして高音の部分をストリングスに担当させてしまおうと…
そうすることで裏メロは裏メロでここでなってますと。

■合いの手の合いの手

もう一つ合いの手の合いの手というもので、今まで綺麗な音ばかり加えてきたので濁った音が欲しいな…と。
和音もつけて厚みを出したりもしてるんですけど。


これなんかはオーバードライブ、ギターなんかにかけるエフェクターなんですが、ディストーションなどの汚れた音にしてあげるんですが。
曲全体が綺麗な音で固まってる場合はちょっと汚い音、イレギュラーな音を混ぜるとバランスは良くなります。

注意して欲しいのが一つありまして

初心者に見受けられるの、まとまりすぎてる、ことです。

綺麗な音ばっかりだったり、とんがったり、変な音ばっかりだったり。と偏ってしまうことによってつまらなくさせてしまいます。

バランスが重要です。

基本は綺麗な音でまとめる。
という風にコンセプトをまとめたら、そこにほんのちょっとだけ汚い音を加える。
汚い音を主流にするならほんのちょっと綺麗な音を加えるという、という真逆の性質のものをほんの少し入れるとだいぶよくなります。

■効果音

次に効果音なんですが、リスナーの感情の高ぶりに合わせて効果音を入れることです。


■ワンショット

リズムが単調だと感じたら印象だと思う音を加えてあげます。それでリスナーをハッさせるんですよね。
これがないと同じリズムばかりになって飽き飽きしてしまうので、スネアかなんかを入れることでハッとさせることができます。

注意して欲しいのが設置する場所です。
あまりにもあからさまなところに置くと、興ざめさせてしまいます。
半拍あけることで、あ、ここで来たか!と思わせることができます。

このようにリズムにアクセントを加えることができます。


■ループ音

聞こえない程度にわけのわからない音を仕込むという手法もあります。
これは聞こえるようで聞こえない…何なの音!?という関心を惹くことができます。

■オートメーション

またはオートメーションという機能を使ってエフェクトの詳細設定をリアルタイムで変更するという手法もあります。
トランスなどではよく使われます。


■最後に

オカズというのは人それぞれなのでこれが正解というものは基本的にありません。だからこういう風にいろいろな人の曲を観察して自分で取り入れていって欲しいです。

そしてエフェクトを加える時に、聴き手としての心情も考えて加えるとさらによくなると思います。