スリー・コードを使う時の注意点


スネークはごきげんだ。
前回ゆるふわミクちゃんに教わった音楽理論を利用して弾きまくっている。

ふと すねーくの指先が停止して、考え込んだ。


すねーく:
『このコードという音は自由に並べていいと言ってたけど、これ以外のコードはどうして自由に並べてはいけないんだい?』

ゆるふわミクちゃん:
『さすがすねーく。性欲を持て余してるだけじゃないミク。実はコードには役割があるミク』

すねーく:
『役割?』

ゆるふわミクちゃん:
『例えばいきなりナルトでイタチは犠牲になったのだ から読んだら何がなんだかわからないミク』

すねーく:
『1巻から読まないと把握できないな』

ゆるふわミクちゃん:
『音楽も同じで 物語をつくるように起承転結っていうか流れを作らないといけないミク』

すねーく:
『コードの中にもタグがあるわけだな』

ゆるふわミクちゃん:
『まず 起・結=トニック=C ミク』
『トニックで始まってトニックで終わるのはものすごく安定感があるミク これをケーレンスというミク 王道ミク』

すねーく:
『お約束展開みたいなものかい?』

ゆるふわミクちゃん:
『そうミク クッパにさらわれたビッチ姫を助けに行くマリオみたいなものミク』

すねーく:
『なるほど でもそんな物語ばかりじゃおもしろくないんじゃないかい?』

ゆるふわミクちゃん:
『その通りミク 安定感がある代わりに意外性がないからおもしろみがないミク』

すねーく:
『それじゃそんなの守っても意味ないじゃないか』

ゆるふわミクちゃん:
『王道の型を知って型を崩すからオリジナルミク 王道を知らなければ邪道やカッコイイ音は生まれないミク』

すねーく:
『ミクちゃん! カッコイイ! しびれるぅあこがれるぅ』



そういってスネークは無性ヒゲをミクちゃんにゴリゴリと押し付けた。

ゆるふわミクちゃん:
『加齢臭がするから離れるミク』

すねーく:
『この他の2つのコードはトニックでなければなにニックなんだい?』

ゆるふわミクちゃん:
『Fについて説明するミク これはサブドミナントと呼ぶミク ビッチ姫を助けに行く途中でクリボーを踏み潰しるとこミク。 起承転結で言う承ミク どこに挟んでも比較的合うことに定評があるミク』

すねーく:
『中継ぎみたいなものか。 中盤のダレるところだね』

ゆるふわミクちゃん:
『最後はGミク。 これはドミナントと呼ぶミク。物語で言う引きミク。 マリオ死ぬとか。 ルイージが実はクッパを操っていたとか ビッチ姫は実はクッパとできていたとかミク』

すねーく:
『ひどい引きだな…』

ゆるふわミクちゃん:
『でも気になって夜も寝れなるミク でも引きばかりだと聴いてる側もいつまで引き伸ばしするんだってなるから気をつけるミク』

すねーく:
『ジャンプの長期連載でよく言われるパターンだね…』

ゆるふわミクちゃん:
『最後はトニックで終わらせるのが王道と言ったけど それだとビッチ姫を助けてマリオとビッチ姫は幸せに暮らしました おわり。みたいな明確な終わりを表現できるミク』

すねーく:
『…ミクちゃんピーチ姫に何か怨念とか私念とかあるの?』

ゆるふわミクちゃん:
『でもそれだと ありきたりでつまらないミク。そういう場合はサブドミナントを使うミク。クッパは倒されて死んでしまったけど、最後に顔は見せないでクッパらしき影が映るだけどとかの演出ミク』

すねーく:
『なるほど、死んだのかまだ生きてるのかわからないみたいなものだな』

ゆるふわミク:
『明確な結果を示しつつ、視聴者にも想像の余地を与えるぼんやりとしたオチを表現できるミク』

すねーく:
『それじゃさっそく…』

ゆるふわミク:
『待つミク まだ一つ注意する点があるミク』

すねーく:
『NANDAI?』

ゆるふわミク:
『コードチェンジのタイミングミク。 1小節に1コードが基本だけど、べつにいくらでも詰めていいミク 多く入れるほどアグレッシブになってロックっぽくなるミク。 少なければバラード系になるミク』

すねーく:
『だいぶ印象がかわるものだね』

スリー・コードを使う時の注意点2つ
・終わり方を決めること(サブドミナントかトニック)
・コードチェンジのタイミング