すねーくはピアノを前で銃を構えていた。
ゆるふわミク:
『(自宅警備員)すねーく どうしたの?』
すねーく:
『…できないんだ どうしてもできない』
ゆるふわミク:
『なにがミク?』
すねーく:
『いくらピアノを弾いても雑音しか出てこない! こんな辛いこと続けるくらいならいっそうのことこのピアノを破壊して雑音の輪廻を超えて、断末魔をあげさせるほうがピアノのためになるんじゃないかとおもって』
自宅警備員に転落したすねーくは職も持て余してたし、性欲も持て余していた。そんな中で存在意義さえも失いそうになってTENGA中毒になっているところをゆるふわミクちゃんに音楽を教えられて戦場のピアニストになるがごとく特訓を重ねていたのである。
そんな彼は夢中で1年間ピアノに向かいひたすら無為に弾き続けた、そんな彼の指はボロボロになっていたのだ。
ゆるふわミク:
『当たり前ミク。音楽理論を知らないから雑音しか出ないミク』
すねーく:
『おんがくりろん?』
ゆるふわミク:
『簡単なスリー・コード、ダイアトニックセブンス、テンション、セカンドドミナント(代理コード)、経過和音いろいろと組み合わせには法則があるミク』
すねーく:
『…はやくそれを言ってくれよ! あやうくC4で破壊するところだった!』
ゆるふわミク:
『すねーくは理論より実践だって言って耳を貸さなかったミク』
すねーく:
『うっ!』
ゆるふわミク:
『とりあえず スリー・コードから教えるミク』
すねーく:
『更年期障害のおっさんでもわかるように説明してくれ』
ゆるふわミク:
『スリー・コードは猫でもできるくらい簡単な理論ミク』
すねーく:
『そもそもスリー・コードってなんなんだい?』
ゆるふわミク:
『ピアノの鍵盤があるミク。その白いところを組み立てるとできるコードが7つあるミク。その中から主要3和音っていうC F Gコードをスリー・コードと呼ぶミク』
すねーく:
『…日本語で頼む』
ゆるふわミク:
『コードについてわからないミクね? だったらここを見てから続きを読むといいミク』
すねーく:
『…なるほど、つまり音のグループみたいなものがあって、その集まりの名称なわけだ。CとかFとかGとか。てっきりバストサイズかなにかかと』
ゆるふわミク:
『このスリー・コードは特別ミク どれもメジャーコードなうえに、どうつなげても進行として違和感がないミク』
すねーく:
『よくわからんが制限がなく自由に組み立てられるというのはいいな』
ゆるふわミク:
『他にもコードはたくさんあるミク。でもその組み合わせには制限があるミク。初心者が陥りやすいのはその制約がなんなのかわからないでゆるふわにつなげちゃうことミク』
すねーく:
『なるほど…自由に組み合わせればいいものが出来るわけでなく、その組み合わせには法則があるということか』
ゆるふわミク:
『だから物語のようにどこから始まってどこで終わるのかを考えておく必要があるミク』
すねーく:
『なるほど』
ゆるふわミク:
『でもこのスリー・コードは特別でどんな組み合わせでもなんとなっちゃう魔法のコードミク。音楽理論なんじゃらほいのチンプンカンプンのすねーくでも大丈夫ミク』
すねーく:
『おぉ!すごい雑音が出ない!』
ゆるふわミク:
『音はドレミソラだけ使うミク。注意するのはGコードの時にドを使わないことミク。』
スネーク:
『なんでだい?』
ゆるふわミク:
『Gの構成音はソシレ。その和音の時にドの音があると音がぶつかってしまうミク。これをアボイドノート(アボイド・ノート(回避音))というミク』
スネーク:
『あぼいどのーと…よくわからんがGコードの時はドは極力避けるべきということか』
ゆるふわミク:
『まとめると
・コードはCGFの主要コードのみ使う
・使う音はドレミソラ
・Gコードの時はドは使わない(アボイドノート)
この3つに注意すれば猫でも作曲ができちゃうミク』
スネーク:
『これで雑音と決別できる!』
ゆるふわミク:
『次はもっと制限・制約を加えていくミク』